《農業体験》農業に挑戦!野々市産こしひかり&もち米づくり

(田植え編) 

 5月18日(日) 快晴。心地よい北西の風が吹いていました。今年も、農業体験に興味のある野々市市内の親子13組32名(大人15名・子ども17名)が新たな顔ぶれで参加しました。
 この催しは、一連の稲作体験を通じて野々市の農の豊かさを知ってもらおうと、毎年パルの会で企画・運営し、石川県立大学ビオトープ研究会メンバーが協力しています。今回も野々市市中林の農家福田康浩さんを講師に元気にスタートしました。

 受付、開講式の後田植え服装になり田園へ。「昔の稲作作業を再現しみんなで体験しましょう!!」
枠ころがし体験は福田さんと一緒に6年生の男子がやってみました。田んぼ18m×21mの広さにきれいな四角の模様が出来上がりました。

 初めてのぬるぬる感触にもすぐに慣れて黙々と植えている姿や腰を伸ばし後ろを振り返っては「まだこんだけかー」気持ちよい田植え日和あってかとてもはかどりました。



 仕事を沢山した後はお父さん、お母さんは昼食づくり。子どもたちは田んぼの生き物調査。田んぼは稲を育てる場所ばかりではなく昆虫や鳥、カエルなどいろいろな生き物たちが暮らす場所であることそのことによって稲が立派に育つことを県立大学ビオトープ研究会のお兄さん、お姉さんに名前や生態など教えてもらいさっそく調査。カエル、ひばり、すずめ、燕、青虫、貝ミジンコ、など多数の生き物を発見することができました。今年は初の試みで、見つけた生きものをマップに書きこんでいき、田んぼや畑の生きものの変化を季節ごとに観察してみます。


 福ふく汁、きゅうりの塩もみ、釜戸ごはんも出来上がり今回は田んぼ道にゴザを敷いての昼食です。苗が植えられた田んぼから爽やかな風が流れ、白山がくっきりと見え最高の気分でおにぎりを頬張り満足、満足の昼食でした。身も心も満腹になったところで班の名前決め。「もちもち隊」「こしひかり隊」「はくさん隊」に決定。



 午後は田植えで疲れた身体を癒しながら福来園めぐりです。福田さんや研修生が栽培しているやハウスを見学しました。ハウスでは露地より一足早くきゅうり、トマト、ナスが実っていたり、太いアスパラにはびっくり。有機栽培床にはミミズやカエルがわんさか出現。その後お父さん、お母さんは農業についてのお話を聞くタイム。

 農業の大切さ、大変さ、福田さんの目指す農業のお話を聞きました。子どもたちは午前中の続きマップづくり.田んぼ、用水、畑で沢山の生き物が発見できました。

(草取り編)

 6月22日(日)雨のち曇り。前日の夜からの雨が止まず、雨の中、早朝少し眠そうな表情の方も見られましたが、開始時間までには皆さんが集合してきました。田植えの後、久しぶりに青々とした田んぼと対面すると、稲と一緒にいろいろな雑草も大きくなって、びっくり。

 早速、開始!といきたい所でしたが、小雨になるまで草取りはお休みです!と福田さんの掛け声でハウスめぐりとなりました。ビニールハウスは雨降りで大喜びの小さなあまがえるがいっせいにみんなを迎えてくれました。ハウスの中のトマトやキュウリは朝ごはんでいただきました。

 小雨になり、いよいよ草取りの時がやってきました。やはり、田んぼに足を入れるときは、ちょっぴり緊張。「ドキドキ、ドキドキ」ムギューと足を一歩入れると「キャー!ちょっぴり生ぬるい!」田植えのときを思い出しました。
「雑草は稲の栄養になるように田んぼに埋めましょう!浮いてこないように手をグーにして押します!」「へえ~!なるほど、なるほど!」の声とともに、みんな、腰をかがめて始まりました。

 途中で「気持ちがいいよ!」と稲の苗に気をつけながら、ちょっと田んぼの中を散歩する子どもたち。おたまじゃくしやツチカエルとの出会いに「かわいい!」と草取りは少々休憩。そばでは親子で雑草を確認しながら一歩一歩並んで前へ進んでいく微笑ましい姿も見られました。時々腰を伸ばしながら、みんなで作業を続けました。



 ようやく草取り作業は終了。手足の泥を洗い落すと、おいしいご飯の匂いが漂ってきました。「朝ごはん、いただきます!」たまねぎ入のバターご飯の美味しいこと!!「おかわり!」旬のいろいろな野菜の味はやはり最高でした。もぎたて茹でたてのトウモロコシは甘みがいっぱいでとても美味しかったです。早朝の草取りは大変でしたが、美味しい朝ごはんは疲れた体を優しく癒してくれました。いろんな生きものにも出会い、本当に気持のよい一日の始まりとなりました。満足、満足!!



 稲はこれからも雑草の栄養をもらって大きく育つことでしょう。

(稲刈り編)

 爽やかな空に心地よい風。いよいよ待ちに待った稲刈りの日を迎えました。稲刈りには絶好条件です。朝から13家族は元気いっぱいです。
 福田さんから稲の刈り方、持ち方、結び方、などを教わりいざ、田んぼへ。虫の音色、稲のにおいもあたり一面に漂い稲の刈る手も進みます。稲を刈り取っている途中田んぼに棲んでいる生き物ツチガエル、トノサマカエル、バッタ、トンボなどに興味が湧き、稲を刈るのもそこそこにカエルたちに夢中。こんなにたくさんのカエルがどこから…。と思う程集まったカエル達。ちなみに40gのトノサマガエルを見つけたおともだちは、グル-プ対抗の重さ比べで1位になり福田農産のさつまいもをゲットしました。稲刈りの方はというと最後まで頑張り、田んぼ18m×20mの稲刈りを約一時間半終えることができました。稲刈りが終わった後は稲架かけ。力がいったけど、日干しはとてもおいしくなるお米と聞き力合わせて稲架かけをしました。秋の風物詩一つ、田んぼのなかに出来上がりました。


 




 田んぼや畑の中の生きものマップづくりは今回も実施。さぁ-みんなで探そう!!という掛け声で、こおろぎ、土ガエル、トノサマガエル、バッタ、モンシロチョウ、スズメバチなどいろいろな生きものたちを発見することができました。草取りの時よりもたくさんの生きものが棲んでいたね。

 そして、みんなで“いただきます”この日のメニューは枝豆、ほう葉味噌と具たくさんの福ふく汁。ほう葉味噌の味噌は福田さんちの自家制味噌でなす、ピ-マン、しいたけ、ねぎ、オクラを具に。ほう葉の上に乗せ、炭火で焼くとこんがり味噌に。福ふく汁も七種類の野菜をいれじっくり煮込んでおいしくできました。

 最後は親子でネイチャーゲーム「田畑のフィールドビンゴ」。今年の里山体験で実施したビンゴをヒントに、カメリア・パルの会のメンバーがつくった「フィ-ルドビンゴ」カ-ドを使って、親子で自然への気づきを体験するゲ-ムです。このカ-ドは九マスあり、それぞれのマスの中に「いいにおい」「ふわふわ」など自然の中で発見できる項目が書かれています。親子で「これな-に」「不思議だね」などと共有している姿には微笑ましいものがありました。


(もちつき編)

 4回シリーズの農業体験の最終回はもちつき体験です。
こしひかりを植えた田んぼの一角に5×15m程の広さでもち米を植えてありました。もちろん完全無農薬もち米です。そのもち米を福田さんが大事に見守り育ててくださって稲刈りと脱穀・精米して、この日のもちつきに用に前の日から準備してくださいました。
 臼と杵は近所の農家さんからお借りして(最近ではほとんどの農家さんが自宅でもちつきをすることはないそうです)、もちに添えるあずき、大根、きなこはパルの会スタッフが仕込んで準備万端です。
 当日はあいにくの雨模様でしたが、笑顔の親子が13組欠席なしで集まってくれました。もちつきの下準備をしている間にパルの会スタッフの指導により『シュロの葉っぱでバッタづくり』を親子で楽しみました。葉っぱの折り方が難しく、果たして完成できるか心配しましたが全員立派な作品に仕上がりました。保護者の皆さんが真剣なまなざしで取り組んでいたのが印象的でした。


 
 そしていよいよ待望のもちつきです。「もちをつきたい人?」とスタッフが言った途端、「やりたい!やりたい!」の連呼があってこどもたちの長蛇の列ができました。「よいしょー!!」「よいしょー!!」の掛け声とともにスタッフ、お父さん、こどもたち全員でもちつきを楽しみました。

 つきたてのおもちは最高においしいです。まして自分達が育てたもち米で自分達がついたおもちがおいしくないはずがありません。もちに付けるきなこもおろし大根も福田さんの畑で採れたものです。何個もお変わりする子が続出!
 今回は特製おでんも添えられて大満足の昼食会になりました。

 ごちそうさまの後は、石川県立大ビオトープ研究会のみなさんがリードしてくれて、こどもたちによる各班ごとのたんぼの生き物調査発表会がありました。子どもたち全員がひとりひとりたんぼの生き物にはこんなのがいました、とか稲作の感想とかを発表してくれました。みんな堂々と大きな声で発表している姿を保護者の皆さんが笑顔で見守っていました。



 最後に講師の福田さんから、農業の尊さ・楽しさ・大変さのお話をしていただいて今年度の農業体験を締めくくっていただきました。スタッフの皆さんお疲れ様でした。福田さんありがとうございました。県立大ビオトープ研究会の皆さんありがとうございました。

次のシーズンもおいしいお米をみんなでつくるぞー!! 

☆以下、参加者の感想の一部です
•いろんな体験ができ、とても楽しかったです。かげでたくさんのお世話してくれた福田さんやスタッフに感謝いっぱいです。ありがとうございました。地球にやさしい生活とよく耳にしますが、実践されてて素晴らしいと思います。
•4回のイベントを通して貴重な体験をさせて頂きありがとうございました。毎回工夫を凝らした食事を作って下さったパルの方、毎回子どもたち(や親にも)生き物の説明をわかりやすく説明して下さった大学生の方、その他田んぼを貸して下さった福田家の皆様……たくさんの方に感謝しています。野々市に住んでいるサラリーマン家族ではできないことを子供と一緒に楽しませて頂きました。
•大学生の方が子供の行事に参加して頂けることで近い将来の目標としての姿を見れるようで大変楽しくステキに感じます。子供・親・スタッフの方々と年代の違うものがおいしいものを食べ、自然に親しむことでこの企画はとてもよかったです。ありがとうございました。
•初めての稲作体験を親子でできて本当に良かったです。自分たちの作ったお米のおいしかったこと、稲作の大変さなどいろいろ勉強になることが多かったです。ありがとうございました。
•毎回楽しみにして来ています。今回はバッタ作りなどの大人も夢中になって取り組める工作もありとても楽しかったです。餅つきの大変な準備ありがとうございます。子供は初めての餅つきでよい経験ができました。ありがとうございました。
•大変貴重な体験が出来ました。お米の美味しさは格別でした。おでんも大変ありがたく頂きました。有難うございました。
•普段お金を出せばお米もお餅も手に入りますが、こうやってお米を育てるところからの体験は子どもたちにもとても良い経験になったと思います。
•今年で2回目でしたが、毎回楽しく過ごせました。スタッフの皆様、準備・後片付け等とても大変だったと思います。とても感謝しております。また来年も是非参加したいと思いますので、その時は宜しくお願い致します。
•4回に渡りいろいろな体験をさせていただきありがとうございました。五感で自然・生き物に触れ、生命の源となる食べ物を育てる経験は子ども達にとってすごく貴重なものです。何度でも参加したくなる素敵な活動、お世話ありがとうございました。
•私自身初めての参加でしたが、とても楽しい時間が過ごせました。お世話下さった方々、ありがとうございました。また参加したいです。
•子供がいろいろな体験を興味深そうに楽しそうにしていてありがたいです。ありがとうございました。


  2015年03月16日(月) · 05交流NW部会
· (コメントなし)

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